最初は何となくでも主役の人たちの雰囲気が以前見た人たちと違うのにあちり前なんだけど少し戸惑いました。
オークションのシーンから始まったりとかセットが上がるシーンがちょっと変わったりセットもちょっと変わったり。
でも5番の席を開けとけ、とかのシーンまでにあんまり怪人の出番がなくて一度稽古をつけるだけで、クリスティーヌとカルロッタが入れ替わるときの喧嘩とかそういうのがなくなっていた気がします。
怪人はインパクトありますが、前半の出番がそこまで多くないかな。
脇役さんたちのシーンが増えていて劇場の支配人と作曲家の二人のシーンとかが細かく面白かったです。
この二人は息が合っていないとつまらないのですが。
あと、やはり音楽とセットの合い方ですよね。
シャンデリアの落ちるシーン、スモークたく時のシーン、怪人がのるセットのシーンなど、音楽とずれちゃうとつまらないし役者さんと息合わないとというのが全てうまくいっていました。
ライトがビカビカするのも同様ですね。
何だかセットの素晴らしい舞台です。
怪人は歌の低いとこのどきっとする感じ、怖いけどドキドキする感じと、優しい歌い方や悲しい歌い方の使い分けがとてもよかったと思いました。
クリスティーヌがスポーツマンみたいで可愛く行けるのかなと最初は思ったんだけど、だんだんとそんな感じに。
そしてもう一人ラウルのこの三人の歌の見せ場が凄かったですね。

怪人はちょっと顔の特殊の加工に凝りすぎて素顔がどういう感じか想像がつかないぐらいになっているので初めて見た人は、私も今回のキャストではまだ初めてでしたので、名前と顔がよく一致しないということが。
だけど歌は素晴らしかったです。
ラウルがやはり癒されるシーンでそのように見えるためにも、怪人はよりそうではなくてはならないのですが、うまくいっていたと思います。
また怪人は途中黒い布をかぶるんだけど、クリスティーヌと演じるシーンで、あれは見えているんですね。
あの時のどきっとぶりはお客さんもだと思います。
男性のお客さんは怪人の目線やラウルの気持ちかもしれないけど。
二幕のその劇中歌の始まり、何度も夢に見るものでした、何の歌だろうと繰り返し夢に手できて、すっかりあの歌は忘れていてマスカレードやテーマやエンジェルオブミュージックだけは覚えていたのですが。
このシーンぐらいまでは怪人の感じにドキドキするのですが、やはり可哀想だけどラウルと結ばれるのがいいと思えるようにできていますね。
ただ怪人は何となく根っからの悪人じゃないなんて30歳をこした頃から思うこともあるように。
娘時代は味方がまるでラウル目線だったのですが。
怪人がかわいそうな思いが年齢とともに。
生まれてからの傷なのか後からなのか映画でもミュージカルでもはっきりしませんが。
建築も文学も音楽もできる、才能豊かなのにもったいないことですという気持ちも。
最初からお前に音楽を与えたーと言いうのが何故か響きますが。
それでもクリスティーヌの気持ちもわかります。
カルロッタが完全にいい人になっていて、歌もうまいしカルロッタは年齢的に引退だっただけみたいな感じで。
怪人がキャストを入れ替えろというのも、本当に音をはずしているからなんだけど、音を外すところはわかりやすく外して歌われていました。
あれは面白いですね、ああいいう不協和音があることはあるので外したと言えるのかわからないけど、そう聞こえます。
ダンサーの人に回転して飛び上がる人がいたり、バレエの人たちも色々でしたが。
全編ほとんど歌なのでオペラに近いですね。
しかし東京はお化け系が多くて、大阪や京都や名古屋に可愛いのがいるので、いつかはこちらにリトルマーメイドやマンマミーアがきて、あちらに怪人やアラジン・・イン踏んでる・・が行けばと思う気持ちもあります。
しかし何度見ても、名作ではあると思います。
また描き方もその都度変えられる気がします。
まあキャッツもお化けの猫たちもいるから・・。
皆さんのレベルが高いので、本当に癒されました。
指揮者の方にスモークがかかったり、俳優さんたちに劇場のシーンは参加させられたり、そういうのもおかしいって言えばおかしいですね。
まるで怪人のいる劇場の劇の中にいる観客みたいな気持ちに本当になりかけますから。
何年後かにまたキャストとか演出が変わったものも見てみたい気もします。
今もダブルトリプルでやっているので、いつかもう一度みてみてもいいと近年中にという気持ちもあります。
それにしても音楽が全般に素敵なものが多いと思います。
