田辺さんのは源氏物語その他いかんせん癖がある。
作家さんとしてまだ国文科卒業生として、いろんな感想があった。
この本もなるほどと言うところと、私とはかなり見解が違うところがある。
特に違うのは秀吉だ。
秀吉は晩年、周りの空気を読み三成を抜擢。
三成がどれだけ周りに罵られようと、豊臣家の忠臣だった事は否めない。
戦後時代の忠義心など現代の誰にわかる?、でも秀吉も信長に抜擢され、感謝はしていたに違いない。
同じような生い立ちなんだ。
秀頼が生まれる前から周りに厳しくなる。
ほかの記事にも書いたけど、大阪城の銅像からみるに、また淀の画を見るに、なぜかそのようには思えない。
秀吉の直筆を見るたび、なんと努力家だろうかと感動する。
百姓の出とは思えない。
50代まで子供がいなかった秀吉。
有名になる段階で政略婚儀もたくさんしたのかもしれないが。
淀が市の娘、信長の姪であり憧れの人の娘だとする小説を何冊も、読んだこともある。
が、田辺さんはその事には触れられていない。
もちろん、永井路子さんとは限らない。
三成もいろんな描き方がある。
私は宝塚の宙組の、三成の描き方が好きだ。
秀吉の教育の賜物なのだから。
当時はトップは大空さんだった。
田辺さんも宝塚の原作になった本があったはず。
まあ、小説家さんには個性もなくてはならないし、もちろん見解は人それぞれだろうけど。